鞆の浦と言えば、潮の満ち欠けで動いていた時代の船が、潮待ちをした港町。また、この時代の港湾施設である常夜燈、雁木、波止場、焚場、船番所が全て揃って残されている全国で唯一の町だ。最近では、「崖の上のポニョ」など、映画の舞台としても知られる。町を歩いていると、どこかからジブリ映画の歌を口ずさんでいる声が聞こえてきた。それがこの町の風景にとても良く溶け込んでいた。
姉妹館の「御舟宿いろは」でチェックインを済ませ、宿に向かう。50段ほど階段を登った小高い場所にあり、この場所がこの宿の最大の魅力と言える。希望すれば荷物を運んでもらえるので安心した。室内の海側の窓は全面ガラス戸で180度見渡せ、町並みと港の併せた風景が目の前いっぱいに広がる。そこには、華美ではない港町の生活の匂いが漂っていた。ここでの時間の流れは旅に合う。「その場所の生活や人々を垣間見る」ことは「旅」の醍醐味の一つ。この町の時間軸に身を任せ、宿の窓から朝日が昇り、沈んでいく様をただ眺めていたいと思う。
この宿は大正時代に建てられた別荘だった。改修にあたっては、「大正時代の建物をそのままお借りする」という想いを馳せ、できるだけありのままの状態を残したそうだ。天井の雨漏り痕もあえて残したと聞いた。その雨漏りの模様はまるで家の年輪のようで、時を刻んだ証を垣間見た気がした。潮が出会い別れる場所に鞆の浦という町があり、その町で多くの出会いと別れを記憶してきた大正時代の建物。これからは宿として素敵な出会いを家の年輪に刻み続けるだろう。
お一人様料金 | 期間 | 2名ご利用時 | 3名ご利用時 | 4名ご利用時 |
1泊2食付 | 平日 | ¥29,000 | ¥28,000 | ¥27,000 |
休前日 | ¥31,000 | ¥30,000 | ¥29,000 | |
素泊り | 平日 | ¥16,000 (1名の場合:¥18,000) |
¥15,000 | ¥14,000 |
休前日 | ¥18,000 (1名の場合:¥20,000) |
¥17,000 | ¥16,000 |
部屋での食事 | ご希望のご夕食、ご朝食はともに近隣の御舟宿いろはでのお召し上がりとなります。 | |
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クレジットカード | JCB、VISA、MASTER、DC、ミリオン、AMEX等 |
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駐車場 | 1台のみ(無料) |
送迎 | ||
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洗顔セット | 歯ブラシ、歯磨き粉、フェイスタオル、石鹸、コップ |
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バスセット | バスタオル、浴衣 |
貸し出し品 |
【収容人数】 4人 |
〒720-0201 |